スペイン語が話せなくてもスペインサッカー留学できる?現地で大切なコミュニケーション
「スペイン語が全く話せないのですが、サッカー留学できますか?」
これも、選手や親御さんからよく聞かれる質問のひとつです。
結論から言えば、短期のスペインサッカー留学であれば、最初からスペイン語を話せなくても参加することはできます。
実際、日本からスペインへ来る選手の多くが、最初からスペイン語でコミュニケーションを取れるわけではありません。
でも僕は、「スペイン語が話せなくても大丈夫です」だけで、この話を終わらせたくありません。
せっかくスペインまでサッカーをしに来るのであれば、サッカーの技術だけではなく、
「言葉が通じない環境で、自分はどうするのか」ということも経験してほしいと思っているからです。
RIOYUKI SLでは、練習中に基本的に通訳を入れません
RIOYUKI SLの短期サッカー留学では、現地クラブのチームトレーニングに参加するとき、コーディネーターが練習中ずっと選手の横について、指導者の言葉を一つひとつ通訳することは基本的にしていません。
もちろん、ただ「自分で何とかしてください」ということではありません。
そこには、僕たちなりの理由があります。
指導者が何を言っているのか分からない。
チームメイト同士が何を話しているのか分からない。
自分が何かを伝えたくても、スペイン語が出てこない。
そんな状況になったとき、「通訳してもらう」以外に、自分に何ができるのか。それを考えてほしいからです。
分からなかったら、どうする?
例えば、トレーニングの説明が始まった。
スペイン人の選手たちは指導者の説明を聞いて、それぞれのポジションへ移動していく。
でも自分には、何を言っているのか分からない。
そこで立ったまま誰かが教えてくれるのを待つのか。
それとも、周りを見るのか。
他の選手がどこへ動いているのかを見る。
同じポジションの選手を探す。
知っている単語を聞き取ろうとする。
分からなければ、隣の選手に聞いてみる。
言葉が出てこなければ、ジェスチャーを使ってみる。
それでも分からなければ、もう一度聞いてみる。
方法はいろいろあります。
そして僕は、こういう経験もサッカー留学の一部だと思っています。
「サッカーに言葉はいらない」は本当?
「サッカーは世界共通だから、言葉が話せなくても大丈夫」
という話を聞くことがあります。
確かに、ボールを蹴ること自体に言葉はいりません。
パスをする。
シュートを打つ。
相手からボールを奪う。
それだけなら、スペイン語を話せなくてもできます。
でも、実際にチームの中に入ってサッカーをするとなると、それだけではありません。
ボールを要求する。
味方に指示を出す。
自分がどこに欲しいのか伝える。
「後ろ」「前」「右」「左」「一人いる」「時間がある」と声をかける。
そして練習が終われば、チームメイトと普通に話をする。
サッカーも人と人とのコミュニケーションの中で行われています。
だから僕は、サッカーをするためにも言葉はとても大切だと思っています。
正しいスペイン語を話すことが目的ではない
とはいえ、短期留学へ来る前にスペイン語を完璧にする必要はありません。
むしろ、そんなことはほとんど不可能です。
文法を間違えてもいい。
発音がおかしくてもいい。
単語一つでもいい。
最初は「Hola(こんにちは)」だけでもいいと思います。
大切なのは、「間違えないように話すこと」ではなく、「相手に伝えようとすること」。
言葉が分からないから黙っているのではなく、知っている言葉を使って自分から話しかけてみる。
それで通じなければ、別の言い方を考える。
ジェスチャーを使う。
相手の表情を見る。
そうやってコミュニケーションを取ろうとすること自体が、海外で生活するうえではとても大切だと思っています。
そして、その姿勢はサッカーにもつながります。
チームの輪にどうやって入るか
スペインへ来た日本人選手は、現地クラブでは当然「新しく来た選手」です。
しかも、周りはほとんど知らない選手たち。
言葉も違います。
そこで、自分から何もしなければ、なかなかチームの輪に入れないこともあります。
でも、
自分から挨拶する。
名前を聞いてみる。
練習中に声を出してみる。
いいプレーがあったら「Bien!」と言ってみる。
分からないことがあったら聞いてみる。
そんな小さなことから、少しずつコミュニケーションが生まれます。
完璧なスペイン語が話せるかどうかよりも、「自分からその輪に入ろうとするか」
の方が、短期留学ではずっと大切だと思っています。
だから、スペインへ来る前から準備します
もちろん、スペインに到着してから突然、「今日から通訳なしで頑張ってください」と言うわけではありません。
RIOYUKI SLでは渡航前に、選手と親御さんにZoomで説明する時間を設けています。
その中で、
現地クラブのトレーニングがどんな環境なのか。
練習中にコーディネーターがすべてを通訳するわけではないこと。
スペイン語が分からない場面が当然あること。
そして、そんなときにどうしてほしいのか。
そういったことを事前に伝えています。
また、スペインでよく使う基本的な単語や挨拶、サッカーで使うスペイン語などをまとめた資料も渡して、渡航前に少しずつ勉強してきてもらいます。
全部覚える必要はありません。
でも、例えばスペインへ来る前に10個の単語を覚えて、そのうちの一つを実際の練習で使って相手に通じた。
それだけでもいいと思っています。
教科書で覚えた言葉が、実際に人とのコミュニケーションに変わる。
それも海外へ来る面白さのひとつです。
「話せないから行けない」ではなく、「行くから勉強してみる」
スペイン語が話せないことを理由に、スペインサッカー留学を諦める必要はありません。
むしろ、「スペインへ行くから、少しスペイン語を覚えてみよう」という順番でもいいと思っています。
目的ができると、言葉を勉強する意味も変わります。
学校のテストのために覚える単語と、「明日、一緒に練習するスペイン人選手に使ってみたい」と思って覚える単語では、同じ外国語の勉強でも感じ方は違うはずです。
そして実際に通じたとき、
「もっと話してみたい」
「次に来るときは、もう少しスペイン語を話せるようになりたい」
と思ってくれたら、それもスペインへ来た意味のひとつだと思います。
長期留学なら、語学の重要性はさらに大きくなる
短期留学と長期留学では、語学に対する考え方も少し変わります。
数日から数週間の短期留学であれば、最初からスペイン語が話せなくても、周りを見たり、知っている単語やジェスチャーを使ったりしながら経験することができます。
でも、長期間スペインで生活してサッカーをするのであれば、話は別です。
監督の考えを理解する。
チームメイトと関係を作る。
自分の意見を伝える。
日常生活を送る。
長くスペインにいるほど、言葉の重要性は大きくなります。
サッカーだけしていればいい、というわけにはいきません。
だから長期でスペインに挑戦するのであれば、スペイン語の勉強もサッカーのトレーニングと同じくらい、それ以上に重要であり、自分への投資だと考えてほしいと思っています。
スペイン語が話せなくても、最初の一歩は踏み出せる
スペイン語を話せるようになってから、スペインへ来る必要はありません。
でも、「話せないから、全部誰かに通訳してもらえばいい」とも考えてほしくありません。
分からなければ見る。
聞いてみる。
間違えても話してみる。
ジェスチャーでも伝えてみる。
そして、自分からチームの輪に入ってみる。
正しいスペイン語を話すことよりも、まず相手とコミュニケーションを取ろうとすること。
その経験も、僕はスペインサッカー留学で持って帰ってほしいもののひとつだと思っています。
「Hola」の一言からでも構いません。
その一言を自分から言ってみるところから、スペインでのサッカー留学は始まるのかもしれません。



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